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脳卒中後遺症治療
2018年2月 8日 | スタッフ・教員BLOG
こんにちは。鍼灸学科の菊地です。
今日は私が担当している脳卒中後遺症の患者さんの治療報告です。
患者は60代の女性。
10年前に脳出血を発症、その4年後に家で転倒され大腿骨頚部骨折で麻痺側下肢を人工骨頭に置換されました。
上肢はいまだ痙性が残り、下肢は弛緩性麻痺、ただし内反尖足は残っているので靴ベラ式の短下肢装具を処方されています。
3年前から週に1度で鍼灸治療を行い、2年半は一進一退を繰り返しながら著変なし。
自動運動は全くみられない状況でした。
約半年前の2017年10月31日の治療後に突然、足を動かせそうな気がする、と言われ下肢の自動運動が可能になりました。
当初、足趾をわずかに動かせた程度でしたが、徐々に股関節、膝関節の屈曲伸展運動も可能となり、現在は上肢の運動を回復させるべく治療に取り組んでいます。
私が当初より取ってきた治療方針は、天津中医薬大学で学んだ
石学敏先生の脳開竅法と韓景献先生の三焦鍼法です。
自動運動が突然回復した機序には分からない点もありますし、もしかすると、方法によってはもっと早く改善していた可能性もありますが、いずれにしても優れた治療法であるということを改めて実感できました。 ― category ―