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【不定期連載・第2弾】「花粉症」と東洋医学③~東洋医学における「花粉症」後編~

2016年3月 2日 | スタッフ・教員BLOG

前回は東洋医学的見地からの「花粉症」の原因と題して、「気」と「六淫(りくいん)」について書きましたが、今回は花粉症と関連する臓腑の紹介です!!(西洋医学の「臓器」と東洋医学の「臓腑」は似て非なるものとお考えください。)

では、さっそくですが、花粉症で症状が現れる臓腑は肝(かん)・脾(ひ)・肺(はい)です。(結構関係している...。)


「肝」は全身の気や血(けつ)を流す作用(疏泄作用)を持ちます。
正常に肝が活動していれば全身をくまなく気が行きわたり、それに伴い血が流れます。

さらに肝には血を蓄える(蔵血作用)を持ちます。
血を貯めて各臓腑へ血量を調節する役割を持っています。

肝は感情によって機能が亢進もしくは低下することがあります。
特に影響があるのが「怒」です。
怒りやすいと肝の機能が失調しますし、逆に気を流す疏泄機能が失調するとイライラしやすく怒りっぽくなる傾向があります...。

あと肝は「目」に大きく関わってくる臓腑です。普段PC作業などで目が疲れるという方は目にある血が少なくなっている、もしくは肝にある血が足りなくなっているので目に分配する血が足りないなど様々な原因が考えられます。


「脾」は消化と吸収に関わってきます。飲食物から気に変化させ、臓腑や手足末端までに必要な栄養を行きわたらせる作用を持ち、それに伴い全身への水の運搬も脾は行っています。これが滞ってしまうと浮腫(むくみ)になることもあります。

脾は血を生成します。血は体の中の水と臓腑を守っている気が混ざってできたものと考えます。
この臓腑を守っている気を生成しているのは飲食物から出来た「気」になります。
その他にも脾は血に対して外に溢れないように守っている作用もあります。

しかし現代人では、ファストフード、パンやコーヒー、コーラなどが普及しこれらを過剰に摂取すると脾胃にかなりの負担となり、脾の機能の失調が起きてきます。


「肺」はもちろん呼吸に関与します。自然界からきれいな空気を入れ、体内で使われた古い空気を出すのが肺です。
肺の状態は皮毛(ひもう)に反映されます。

...ん?皮毛とは?となりますよね。皮毛とはいわゆる皮膚や汗腺の事を指していると思ってください。
あと前回のブログに書いた「衛気」とも肺は大きく関わります。

外敵から身を守る気であり、まさに衛気が存在する場所それは皮毛になります!
大阪という大都市に住んでいると自然界からのきれいな空気を体に入れることなんてほぼありません。(泣)
そういう環境が続くと肺の臓に影響が出てくることがあります。

そして空気を体に入れる時に必要なのは「鼻」ですよね。もちろん肺は鼻に関係しています。
花粉症で言うならば鼻づまり、鼻水などの症状は肺の臓が大きく関係していると考えます。

さらに東洋医学で「春」というのは肝の臓がとても盛んになる季節になります。
それ以外にもどこかの臓腑の機能が亢進または低下していたりしていても花粉に対し過敏に反応しやすくなります。

以上のような臓腑が関係し、身体に色々な症状をもたらすのです。

では、次回は花粉症の症状に対してどんなツボを刺激すればいいか書いていきますね。(^0^)v

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